八ヶ岳観光協会について

八ヶ岳は長野県と山梨県にまたがる個性的な山々が連なる山魂です。
標高3,000m級の鋭い岩峰が続く南八ヶ岳と、原生林や池沼が神秘的な雰囲気を漂わせる北八ヶ岳と言う二つの異なる顔を持つ山です。

この八ヶ岳の山域で登山者を宿泊させる営業小屋と売店を経営する人達で組織しているのが八ヶ岳観光協会です。
現在協会に所属しているのは33軒。

昭和20年代には、赤岳主峰を中心に5~6軒でしたが、昭和30年代になると戦後の経済成長により国民に生活の余裕が出来てきて山へ海へと観光地に目を向けるようになり、特に山登りではイギリスの登山隊によるヒマラヤのエベレスト登頂。続いて日本隊のマナスル登頂と世界的に登山ブームが起こり、日本の登山者も昭和40年代、50年代へと増加していきました。
昭和30年に茅野市観光連盟が発足すると「八ヶ岳山小屋組合」として、赤岳を中心とした山小屋も加盟しました。
昭和35年に茅野駅急行全面停車、昭和44年に「特急あずさ」が年間停車するようになります。
茅野市は八ヶ岳、蓼科、白樺湖、車山へと観光客が増加していきました。

平成元年に「八ヶ岳観光協会」に変更されます。
平成8年に「第1回蓼科高原フォーラム」が開催されました。平成25年に「八ヶ岳中信高原国定公園」は、本州の中央、八ヶ岳連峰から蓼科山、霧ヶ峰、美ヶ原にいたる一帯を中心とする広大な自然公園に指定されました。

平成29年9月に皇太子殿下徳仁親王が八ヶ岳天狗岳に登られます。
八ヶ岳は生息している植物の種類が一千種を超えるといわれ、動物もツキノワグマを始め、カモシカ、オコジョと天然記念物に指定されているものも多く、動植物がいりまじって生息しているのも大きな特徴です。
山岳、高原、森林、渓谷、湿原、湖沼など、多彩な自然景観が展開し、四季を通じ多くの人々が訪れるようになりました。
八ヶ岳の豊かな自然の舞台裏で、鹿による食害から貴重な動植物の保護を守り、登山者の安全な山を目指しての登山道整備や、八ヶ岳全体の清掃を行うなど、地道な活動を続ける人々の姿が多くなりました。
美しい八ヶ岳を次の世代に残したいと言う強い願いが、八ヶ岳の自然と安全を守ってくれています。